PAPASU

3児の父。物は少量。

幸福なドライブのために。僕が400円で買った1枚のCD。

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車は楽しい。

 

初めて免許をとって運転した事は今でもありありと思い出せる。

 

家族で出かけた時、スーパーからの帰りに3キロほどの道のり。

 

ラジオのスイッチを付けたら

「集中しなさい。」

と母親に止められてしまった。阪神戦と中日戦。

 

特に聞きたい訳ではなく、スイッチを押してどんな音が出るのかを確認したかっただけだと思う。

 

自宅のガレージに駐車する時にも、隣で母親がギャーギャーと指示を出してくる。若い僕はイライラしながら、何回も切り返し駐車を完了。

 

高校を卒業直近の僕は、父親の軽トラックにカセットテープ何本か持ち込み同級生とマニュアルシフトの練習に行く。

 

一方通行を逆走しかけて、おじさんに教えてもらう。

 

あれから約20年。(正確には18年だがキリがいいので。)

 

何台も乗り継いできて相棒と言える愛車をついに手に入れる。

僕の人生で1番たくさんの距離を一緒にドライブし、家族を乗せて、キャンプにも連れて行ってくれた。

 

時にはオーディオルームにもなる車。

1枚1枚CDを入れる。

 

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最近、ドライブする時に聴くCDアルバムを1枚Amazonで購入した。

値段は送料込みで400円ほど。

 

値段は関係ない。だってそのCDは僕が小学生5年生のころに兄から1000円で購入した初めてのアルバムだから。

 

CDラジカセに入れる。(これも兄からのお下がり)

 

キュルキュルと音が鳴り音楽が流れる。11歳の僕は荒いスピーカーから聞こえる音楽を全身で全て受け止めようとしている。

 

歌詞カードを1文字1文字噛みしめるよに読みあさる。

 

あの頃の僕は細胞全てで音楽を聴いていた。

 

Amazonから郵便がポストに届く。

中身はMr.Childrenの『Atomic Heart』。

僕の車に唯一入っているCD

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これ以上僕の心を揺さぶる音楽はなかった。

 

たくさんある物からたった1枚を選ぶ時、おすすめの方法は初めて心が震える程悩み買った1枚。

 

僕にとって兄に支払った1000円はとてつもなく大きかった。

 

しかし、コミック本やお菓子など考える事なく、襖を挟んで隣の部屋から流れてくる音楽に魅了された。

 

今では毎回ドライブのたびに聴いている。

 

イントロを聴くだけで11歳に戻れる。

 

そんな音楽を今日も聴いている。

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